こんにちは。長崎市の整理収納アドバイザーやすよです。
再び長崎へ。片付いた先に見えたものの続き、完結編です。
episode:1はこちら→片付けで人生が輝き出す
整理収納は、私に幸せになる勇気をもたらしてくれました。
「どうして起業なんてしたいの?パートでいいんじゃない?」と言われたことがあります。
当時は、私も心の整理がつかず、この気持ちを話すことが、できませんでした。このことを話せば涙が止まらないからです。セミナーでは、今でもこの話はできません。でも、勇気を出して書きます。今同じことで苦しんでいる、誰かの助けに、なるかもしれないから。
私の母は優しくて、人見知り、私と同じでおっちょこちょい。家族のために、自分のことはいつも後回し。
料理が上手で、笑顔の可愛い、ひまわりみたいな人。私の守るべき存在でした。
私が10歳の時に母は乳がんになりました。それから、繰り返し治療を続け、その7年後に再発。
数年後にリンパに転移し、私が21歳の時に亡くなりました。最愛の母を失って、私は、一生分泣きました。
どうして、こんなにいい人のお母さんが。病気になりながらも、私達を育てるためにパートを掛け持ちして、朝から晩まで一生懸命働き、こんな目に合わなくてはいけないのか。悲しい、悔しい気持ちでいっぱいでした。
直接伝えられなかった母へ感謝の気持ちを込めて、兄弟4人から母への手紙を棺に納めました。私は手紙にこう約束しました。
『お母さんありがとう。生まれ変わったら、私の子に生まれてきてね。なんでも好きなことさせてあげるからね』母は煙になり、空へと旅立ちました。
葬儀にはたくさんの人が駆けつけてくれて「私はなんて周りから支えられて生きてきたのか」と、その時初めて気が付きました。葬儀の間、「恩返し」という字が何度も頭の中に浮かび、いつか私を支えてくれえたみんなにこの恩を返したい、強くそう思ったのを覚えいます。
私はこれからどうしたらいいの?
母の死を消化できないまま、それから、翌年の23歳の時に結婚しました。住宅購入、同居、退職…それから、長女を出産しました。
母は、とても我慢強く、私達のことを優先して、苦労も惜しまない。それでも明るく、笑顔を絶やさずに、病気に打ち勝とうと、最後まで戦い抜きました。
その姿をずっと見てきたので母親とはそうあるべきだと思い込んでいました。
母のように『我慢強く、子供に尽くさなければ!』
産まれてきた娘を、私なりに一生懸命可愛がりました。
でも、育児がこんなに大変だなんて…どうしてうまくいなかいのだろう…泣き止まない娘に、育児中の自由なのさに、嫌になる日もありました。母との約束を果たせていない気がして、鬱々とする日も多くありました。
母の笑顔を思い浮かべ、私も笑顔でいようと努めましたが、時折、闘病中だった母が言った言葉が頭から離れませんでした。
『生きてきて楽しいことあったかな。』ポツリと母から漏れたこの言葉。
子供にとってこんな悲しい言葉はありません。かなり辛い病状と、金銭的に苦しい生活環境を強いられていましたので、そんな弱音が出てしまっただけだと…今ならわかります。
泣いても泣いても、母はもういない。もう母に「幸せだったのか?」と尋ねることはできません。もう会うことはできないのです。
そして、自分が母となり、知らず知らずのうちに、母の様に生きていることに気づき、ハッとしました。
「これじゃいけない!自己犠牲の上の、子供の幸せなんてありえない。私が人生を楽しんで、生きることは楽しいって、私は子供に伝えなくてはいけない。私が変わらなければ、この鎖を断ち切らなくては」
この価値観は、母が死をもって教えてくれた、私への最大のギフトでした。
「母のために、娘のために、自分のために、変わりたい」もがいていたその頃に、整理収納に出会いました。
片付けることで、モノと向き合い、自分と向き合い、様々なことを取捨選択するうちに、本当の自分の欲求に気付き、自分自信が幸せになる許可を出せるようになりました。
そして、もっと早く子供の時に知りたかった!!と切に思いました。子供の頃からこのスキルを知っていれば自分の人生は変わっていたと思いました。
この知識を子供達に伝えたい。いつか出版して、図書館に並べば、私の様に貧しい家庭の子や、悲しい思いをした人が知識を得られ、役に立つかもしれない。そんな夢を思い描くようになりました。
『この整理収納のスキルで全ての母と子を幸せにする』
まず、私自身が満たされること。夢を叶えること。
そして、たくさんの恩を愛へ変換させて、母親達へ、子供たちへ、波及させること。
これが私のミッション(天命)です。
2月20日、10年目の母の命日を前に、こうして書けたこと、皆様に読んでいただけたこと、私が今、幸せに生きているということが、母への最大の供養になると信じています。
もし、今あなたが、生き辛さを感じているならば、まず、片付けることをおすすめします。
うまくいかない時は、一人で悩まないで、誰かに助けを求める勇気を持って下さい。
子供の前に、まず、あなたが満たされて下さい。
幸せになる勇気を持って下さい。
子供は、あなたが幸せになることを、誰よりも強く願っています。
最後までご覧いただきありがとうございました。
暮らしと人生を整える、やすよのお片付け教室 代表 安永史世